こんにちは、ハンドメイド暮らしを楽しむ『ドゥドゥピトゥ』です。
「トワルドジュイ」
知っていますか?
トワルドジュイはフランス語で「ジュイの布」と言う意味です。
マリーアントワネットも愛した歴史ある布です。
トワルドジュイ展の図録とともに、布の歴史に浸りたいと思います。
もくじ
トワルドジュイ|図録をみながら生地の歴史を知る
トワルドジュイと聞くと、すぐに田園風景の柄を思い出します。
歴史あるこの布がどのように作られるようになったのか、とても興味があり調べていたところ、
オーベルカンプ氏(トワルドジュイ設立者)没後200周年を記念して、日本でも2016年にトワルドジュイ 展が開催されていたことがわかりました。
その時販売されていた図録なら、正確な情報がわかると思い探すことに…。
図録はすでに完売しているため、フリマサイトなどで運が良ければ購入することができます。
本は200ページ以上にわたり、当時の布の写真やそれに纏わる話し、トワルドジュイの歴史や流れが事細かに書かれています。
トワルドジュイがお好きな方、その歴史に興味がある方にはとてもおすすめの一冊です。
図録の中では一般的な赤い柄の田園風景のジュイをはじめ、青い柄の中国的なシノワズリーのジュイもあります。
また、花や鳥をモチーフとした布がたくさん取りあげられています。
トワルドジュイは田園風景の柄のみと思っていましたが、規則性のあるモダンな柄や小花柄なども多くあることを知りました。
現代の布にも、このトワルドジュイに影響を受けたようなものが多いところをみると、トワルドジュイの柄は今でも人気なテキスタイルである事がわかります。
とにかく色合いがとても素敵です。
長い年月とともに奥深い色合いになったのかもしれませんが、
今から250年以上も前に、こんなに繊細な色合いと模様が描かれていたかと思うと、その技術に驚かされます。
アンティークの雰囲気が好きな方は、きっとこの時代の布に魅了されると思います。
トワルドジュイは、パリコレでも取り上げられ、ワンピースやバッグ、サンダルに使用されたりすることもありました。
また、DIOR(クリスチャン・ディオール)でもバッグなどの生地に使用されていました。
トワルドジュイの柄はスカートやブラウスなどの服以外にも、食器、寝具、壁紙などのインテリアにおいてもモティーフとして使用されています。
現在、トワルドジュイの一般的な布はコットンプリントで明るめの色使いが多いです。
図録をみると当時の布は、木版や銅版の技法で作られており、染料は自然なものなのでしょうか、現代のプリント柄にはない落ち着いた重みのある色合いです。
このブログでも以前、「フランス パリで草木染めを体験する」の記事をご紹介しましたが、
当時のトワルドジュイは、このような天然の染料が使用されていたのかな⁈と想像しています。
フランス パリで草木染めを体験する→https://doudoupitou.com/teinture-naturelle/
トワルドジュイ
「トワルドジュイ」とはフランス語で「ジュイの布」の意味。
1760年にフランスの首都パリから30kmほど離れた場所にある、小さな村「ジュイ アン ジョザス」(現在のジュイ アン ジョザス市)に布を作る工場が設立されました。
設立者はドイツで生まれ育ったオーベルカンプ氏です。
オーベルカンプ氏の祖父、父ともに染色家であったということが納得するほどに、色にこだわりをもっていたことが布からも伝わってきます。
そもそもコットンプリントは、もともとはインドから入ってきた更紗です。
トワルドジュイはインドから入ってきたコットンプリントの技術を取り入れ、オーベルカンプ氏をはじめ、デザイナーや画家たちによって艶やかで美しい布へと変貌を遂げました。
その美しい色合いやテキスタイルはコットンプリントの原点として、現在に繋がっていると思います。
インドの更紗とフランスの西洋更紗を比べると、色使い、繊細さが違います。
フランスのジュイは色も明るいものが多く、柄もとても細かく華やかさを感じます。
現在のトワルドジュイはさらに明るい色合いのものが多く、素材や作りも様々です。
高価なものでは、1m数万円するものもあります。
YouTubeでみるトワルドジュイ美術館
◯ 素敵なYouTube見つけました!→ la carte de voyage で検索してみてください。
トワルドジュイの美術館も紹介していますよ。
フランスを紹介しているYouTuberさんです。
la carte de voyage内で「トワルドジュイ」と検索するとみられます。
他の映像もとても素敵です。
癒され、おすすめです!
Google Earthでみるジュイアンジョザス
◯ 現在のジュイの町並みはGoogle Earth(グーグルアース)のアプリで見ることができます。
Google Earthのアプリをダウンロードして ジュイ アン ジョザス で検索!
時間がある時に、こうして見てみるのも楽しいですね。
なんだか旅行している気分になれます。
現在のトワルドジュイの工場
1815年、オーベルカンプ氏が亡くなった後、トワルドジュイの工場は、息子が引き継ぐも引退。
今はもう跡形もなくなってしまったようです。
この歴史あるトワルドジュイを後世にも伝えていくために、ジュイ=アン=ジョザス市は1977年に美術館を設立したようです。
最後に
今から200年以上も前から現代に至るまで、愛され続けているトワルドジュイ。
図録では、フランスの西洋更紗として布が作られることになった歴史的背景を知ることができます。
本の中には布制作の様子も描かれています。
そんな時代に思いを馳せるだけでも、心ときめきます。
ご興味のある方はぜひ、トワルドジュイのことを色々と調べてみてくださいね。
最後までご覧いただきありがとうございました❤︎
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